身長差のある相手と闘う場合、お互いの視点が変わってきます。
私は、毎週日曜日、戸田の立技研究会でスパーリングをしているのですが、昨日のメンバーの中に、身長183cm の選手がいました。
若くて、バネがあり、間合いの取り方も、タイミングの取り方も、とても上手い選手です。
こういう背の高い選手とやるときには、相手の攻撃が出しづらいところまで間合いを詰めて、こちらの間合いに持ち込むのが定石です。
ところが、バックステップの速い選手で、接近することも難しい場合、どうしたらいいでしょうか?
いろいろな攻撃を仕掛けるうちに、ある癖を見つけ、ひとつだけクリーンヒットできそうなコンビネーションを思いついたのですが、それは最後に右ハイキックを蹴らなければならないコンビネーションでした。
何度か単発でハイキックを蹴ってみたのですが、まだ、少し骨折した足首の骨に響くので、躊躇しました。
フェイントを仕掛けようとすると、そのフェイントに合わせて攻撃が飛んで来ます。
強引に間合いに入ろうと、思い切り踏み込んで右ストレートから左ミドルを蹴ろうとしたら、左足を上げたところに、左ストレートを合わされ、尻餅をついてしまいました。
とっさに顎を引き、おでこで受けたので、痛くも何ともなかったのですが、試合だったら、確実にダウンを取られています。
ここまで視点が上にあると、確実に視界が違います。
こちらは、間合いを近づけようと接近します。
そこへ相手のパンチが上から降ってきます。
パンチに意識が行くと、下から跳ね上がってくる蹴りが見えなくなります。
初動が見えないと、ディフェンスが遅れるので、どうしてもバランスを崩しやすくなります。
それに対し、相手は上から見ているので、こちらの動きは全て見えています。
う~ん、今日は解答が見つかりません。
いつか攻略したいな~と思う選手です。
でも、ひとつだけ使えそうなコンビネーションを躊躇なく使えるようになったとき、彼のその癖が治っていたらどうしよう?
今日は、そんな楽しい選手との楽しいスパーリングのお話でした。