2022年4月3日に行われたK’FESTA.5で、山崎秀晃選手と大和哲也選手が対戦しました。
対戦前の大方の見方は、山崎選手の剛腕に大和選手が沈むだろうというもの。
ところが、たった1ラウンド50秒で、大和選手が左フックで山崎選手を倒し、KO勝ちをしました。
これに対して、ツイッターなどでは、ラッキーパンチだろう!マグレだろう!というコメントが多く見られます。
このKOをラッキーパンチだと言う人は、自分で格闘技をやったことがないのでしょう。
山崎選手の右のスイングフックは、実際に対峙すると、すごい迫力なのだと思います。
山崎選手の一発目の右のスイングフックに、大和選手は体を流され、反撃どころではない様子。
ところが、ここで大和選手は、この威力であれば、しっかりガードさえすれば大丈夫だと判断したのでしょう。
二発目、山崎選手の同じスイングフックに対して、体軸を保ったまま、フックを受けると同時に返しの左フックの大勢を作り、山崎選手の打ち終わりに、左フックを合わせました。
スイングフックの軌道が大きすぎるため、山崎選手はガードすることができない体勢になっていますね。
大和選手は、練習の中でこの弱点に気づいていたんだと思います。
そして、山崎選手の敗因は、同じスイングフックを続けて2回放ってしまったこと。
この部分だけをスローにして見てみると、それがよく分かります。
ブロックするときの体勢が、本当に大切だということがよく分かる試合でした。
う~ん、なるほど、とうなってしまいました。
この解説を読んでからこのスロー再生を見ると確かにそのようにしか見えません
しかし、私一人で解説なしで普通の再生を見たらここまで見抜けたとはとても思えません。
「無我夢中で振り回したパンチがたまたまカウンターになったように見えるけど一発で倒れるほどのパンチなのか?」
くらいに思ったと思います。
この試合をテレビで見てませんが、おそらくテレビ放送の解説者も同じように見抜いていたとは思いますが慌ただしい放送の中でここまで掘り下げることはできないでしょうし、実際できなかっただろうと思います。
それだけにここの解説の意味は大きいと思います。
実際、それを踏まえて改めて大和選手の表情を見ますと「その通り!!」という感じがします。
これからもおもしろい記事を楽しみにしています。
コメント、ありがとうございます。
パンチをブロックするときに、何を考えてブロックするかで、ブロックする時の重心の位置だったり、体のひねり方だったりが変わってきます。
それを考えさせないほど威力のある攻撃なら、大和選手も、あの返し方はできなかったでしょう。
また、右のスイングフックを打ったあとの山崎選手の左フックの返しが速ければ、逆に大和選手が倒れていたでしょう。
山崎選手のパンチの威力と返しの左フックのタイミングを読んだ上で、充分に間に合うと判断したんだと思います。