試合という本番環境下でのテスト

「すべてがテストだという考え方」

あるビジネス書を読んでいて、見つけたフレーズです。

ビジネスをする上で、上手く行くことも上手く行かないこともあります。

その全てをテストだと考えます。

色々な手法を試す上で、上手くいかなかったものは、貴重なデータ収集に成功したということであり、失敗ではない。

 

これは、私のキックボクシングにおける考え方とも一致しています。

練習で、いろいろと試行錯誤することは、誰もが行なっていると思います。

ところが、試合についてはどうでしょうか?

試合に負けたから、しばらくキックボクシングから離れて休みます。

今まで、試合に負けた選手からこういう言葉を何度となく聞いてきました。

でも、これは、私には全然意味が分からないし、共感もできません。

 

試合は、本気で倒し合い、殴り合い、蹴り合い、限界まで・・・いや、限界以上に自分を試すことのできる、貴重なテストです。

この「本気で」「限界以上に」という環境下でのテストは、普段は決してできないものです。

この環境下でこそ、自分の本当のテストが出来るんだと思います。

試合で負けるということは、本気モード(本番環境)において、自分の欠陥が1つ見つかったということです。

 

試合に負けちゃった!

応援してくれた人に申し訳ない。

しばらくはキックから離れて・・・・

 

これをビジネスに置き換えたらどうでしょう?

 

仕事で上手くいかないことがあった。

お客さんに申し訳ない。

しばらく、仕事を休んで・・・・

 

あり得ない話です。

 

試合に負けたら、自分の欠陥がいくつも見つかるはずです。

体を休ませるのは分かりますが、頭はフル回転させましょうよ。

カウンターをもらって倒れてしまったのなら、パンチや蹴りのフォームの見直し。

パワーで押し切られてしまったのなら、体幹を強くするためのトレーニングを取り入れる。

スタミナで負けたのなら、自分に合ったスタミナ強化練習を考える。

負けた試合こそ、とても大切で貴重なテスト結果です。

 

例えば目標が、チャンピオンになることなら、その前の試合は、その目標に到達するまでのデータ収集でしかありません。

諦めなければ、勝ちも負けも全てが、単なるテスト結果です。

 

試行 ⇒ 検証 ⇒ 改善 ⇒ 試行 ⇒ 検証 ⇒ 改善 ⇒ ・・・・・

 

ビジネスもこれの繰り返しです。

改善することを諦めてしまったら、そこで終わり。

それこそが「失敗」です。

 

私自身、そんな考え方を持ち、「試行」ができなくなるまで、つまり、体が動かなくなるまで、キックボクシングを続けていきたいと思っています。