ディフェンスが苦手だと言う選手が多いように思います。
特に、キックボクシングの場合は、頭を振ってパンチをよけると、よけた所にハイキックが飛んできたりするので、注意が必要です。
それでも、相手のパンチをブロックだけではなく、ヘッドスリップやダッキング、スウェーバックでよけらるかどうかは重要です。
OKファイトサークルに、試合に出たこともない初心者ですが、パンチに対する反応がとても鋭い練習生がいます。
彼の動体視力がずば抜けているのでしょうか?
実は、私は、動体視力って、あまり関係ないと思っています。
「相手がパンチを打ってきた時に、どこを見てよけますか?」
今まで何度となくこの質問をされたことがあります。
目の動き?肩の筋肉?腰の回転?
なんとなく、肩かな?と答えたこともあるのですが、今はそれが間違っていると確信できます。
正解は・・・
どこも見ていません。
逆の言い方をすれば、全体をぼんやりと視界に入れていますが、どこにも目の焦点を合わせません。
パンチをかわすときに必要なのは、カンです。
打ってくる雰囲気を察知するカンだけです。
パンチを打つ瞬間、脇が開く選手、拳が下がる選手、大きくステップする選手、表情が変わる選手・・・
その選手によって様々な予備動作があります。
その予備動作を含めた雰囲気を掴むことができれば、パンチをよけることができます。
なので、最初は雰囲気が読めなくてよけられないパンチも、2~3発顔にもらいながら、タイミングを掴めば、もう、もらわないと確信できることが多いです。
ただし、その2~3発でKOされてしまえば、終わりですが・・・
つまり、パンチのディフェンスが上手くなるには、多くの選手が持つ、パンチを出す瞬間の雰囲気をデータとして感覚にインプットしていくことです。
様々な雰囲気をインプットできていれば、イメージトレーニングも可能です。
そういう意味でも、いろいろな所に出稽古に行き、いろいろな選手とスパーリングをすることは、とても大切だと思います。