どんな競技でも、「反復練習が大切だ」と言われています。
それは、キックボクシングにおいても同様です。
多くの選手が、シャドーやミットやサンドバッグで、パンチや蹴りを繰り返しているでしょう。
ところが、これって、本当に必要なのでしょうか?
威力を増したければ、筋トレしたほうが良いのではないでしょうか?
これについては、反復練習をどのように捉えているかによって違ってきます。
毎回同じようにサンドバッグを打ち、「いい汗かいた~」と言って帰っていくだけであれば、それは単なる「作業」です。
練習というのは、できないことをできるようにすることです。
既に出来ていることを繰り返すことは、「練習」とは呼ばず、「作業」と言います。
例えば、料理人が魚をさばく時、それが初心者であれば、お客に料理を提供できるようになるまで、きれいに素早くさばくための練習を繰り返すという意識を持つと思います。
しかし、ベテランの料理人が、毎日同じテンポで手早く魚をさばいているような状態を「練習」とは考えません。
これと同じで、サンドバッグを打つとき、いつもと同じように打っているのであれば、それは「練習」ではなく、サンドバッグを打つという「作業」を繰り返しているだけです。
つまり、シャドーでもミットでもサンドバッグでも
「何ができるようになりたくてやっているのか」を意識することが大切です。
今、何を探しているのか。
それを意識してください。
常にそれを意識していれば、探していた感覚に出会った時、「あっ、これだ!」と気づくことができます。
反復練習は大切ですが、意識を反復させてはいけません。
何かを探し、見つかったら、次のテーマを追い求める。
例え、毎日毎日サンドバッグにワンツーだけを叩き込んでいたとしても、そこに何かを追い求める意識があれば、それは練習です。
自分が練習だと思っていることが、実は作業になっていないか。
今一度、考えてみてください。