フェイントと聞くと、あなたはどんな動きを想像しますか?
フェイントの技術も将棋の駒のようなもので、持ち駒が多いほうが有利なのは間違いありません。
今日は、いろいろなフェイントを考えみましょう。
ローキックに見せかけてのハイキック
これは、基本中の基本で、多くの選手がよく使うフェイントですね。
わざと相手の太腿あたりに視線を送りながらローを何発か蹴った後、同じく視線を太腿に移しながら、ハイキックを蹴ります。
ローを効かせた後なら、効果は抜群です。
ただし、誰もが引っかかったことのあるフェイントなので、余程の初心者でない限り、引っかかってくれません。
ポイントは、視線の送り方が自然なことと、蹴り始めの足の角度をどこまでローに見せられるかです。
右ストレートに見せかけた右ハイキック
右ストレートを打つと、定石として相手の頭は、攻撃者から見て右方向に移動してよけます。
そこに、右ハイを合わせるとカウンター気味にヒットするので、威力は倍増します。
相手がヘッドスリップで頭を左に振りやすいよう、パンチの軌道を15cmくらいずらすと、引っかかりやすくなります。
左ジャブに見せかけた左フック
左ジャブを出した時に、相手が右手で大きくパーリングをすようなら、チャンスです。
ジャブに見せかけたフックを攻撃の突破口に使うことができます。
ポイントは、左ジャブをいかにスムーズにフックに移行できるかです。
左フックに見せかけた左ストレート
こちらの左フックを何発か当てて、警戒させることができれば、左フックに見せかけた左ストレートが当たりやすくなります。
左拳を左に振ると、相手の両手のディフェンスが開き、フックに対するディフェンスの形に変わります。
この瞬間、強めの左ストレートで正面から相手の顔面を打ち抜くことができます。
右ローに見せかけた左フック
こちらのローキックに対して相手の視線が蹴り足に動くようなら、右のローキックに見せかけて、左フックを打ち込むことができます。
ローキックを蹴る要領で腰を大きく回転させます。
相手の視線が、こちらの右足に動いた瞬間、腰を反転させて、左フックに転じます。
この時、左フックがヒットすれば、今度は本当に右ローキックを蹴っても相手はブロックできないでしょう。
フェイントのパターンは多く持っていたほうが有利です。
経験したことのあるフェイントには引っかかりにくいのですが、見たこともないようなフェイントには、なかなか対応できないものです。
いろいろな選手とスパーリングをして、相手のフェイントを真似したり、自分でパターンを創りだすのも面白いと思います。
フェイントに引っかからない相手には、目眩ましを使います。
目眩ましなんて、聞いたことがないかもしれません。
この技術は、自分が学んだり考えたりしたことのまとめですが、「目眩まし」という言葉は、勝手に作りました(笑)
次回の記事で紹介します。