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試合開始と同時に自分から攻めて攻めて攻めまくるというのも戦略の1つです。

回転力、攻撃力、スタミナに自信があれば、攻め切ってKO勝ちという可能性も高まるでしょう。

試合は、勝つことが全てであり、相手は潰すべき敵であるという考え方でも、悪くはありません。

 

ただ、試合をひとつの通過点だと考えた場合、試合からしか得られないものも確実にあるはずです。

一方的に攻めるというのは、一方的にしゃべりまくって相手の話を全然聞こうとしないオバちゃんのようなもので、自分自身は満足するでしょうが、そこに成長はないというのが、私の考えです。

私は試合から、多くのことを学んできました。

相手のリズムや攻撃パターンはもちろんのこと、お互いにスタミナが切れた時、ああ、この選手はこんな表情でスタミナ切れを誤魔化すのか、こんな動きでスタミナが切れていないことを審判にアピールするのか・・・などなど、試合でしか得られないものは数えきれません。

そんな貴重なリングでの闘いだからこそ、まずは相手の力を全部出し切って欲しいとさえ考えています。

 

そして、その上で勝利を掴みに行くために、序盤から相手の情報をできるだけ吸収しておきます。

ジャブを出した時のディフェンスの仕方。

ローを出した時の反応速度。

フックを出した時、どの距離ならブロックし、どの距離ならスウェーでかわすのか。

攻撃を出すときの目の動き、前進するときの歩幅なども、試合中盤で参考になる材料です。

 

例えば、ジャブを出した時に、大きな動作でパーリングをする相手には、ジャブのフェイントからフックを打てばジャストミートします。

ローを出した時の反応速度によって、ローからパンチにつなげるか、ローをダブルで蹴って効かせるのかを決めたりします。

フックを出した時のディフェンスの仕方によって、次にストレートを打つのか、ローにつなぐのか、膝をボディに入れるのかが変わってきたりします。

 

序盤は、相手の癖を読む時間。

相手の癖が読めたら、次は、フェイントを使いながら攻めに転じます。

 

ということで、次回は具体的なフェイントの技術を書いてみます。