キックボクシングの蹴りで、最も多く練習するのは、ミドルキックだと思います。

ミドルキックは、廻し蹴りの基本でもあり、実際の試合やスパーリングでも様々な使い方ができる強力な武器です。

 

足を上げるときに使う筋肉は、腸腰筋といいます。

腸腰筋とは、腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群の総称で、腸骨筋と大腰筋が関連しています。

腸腰筋

初心者のうちは、腸腰筋の力で蹴ろうとするので、とても疲れてしまいます。

速く威力のある蹴りを何本も蹴るには、腰の回転力を使って足を飛ばすイメージで蹴ることが大切ですが、腰の回転は、手の振りで作り出します。

つまり、手の振りを発端とした勢いで足を飛ばすのがキックボクシングの蹴りとしては、理想的です。

ただし、手の振り ⇒ 腰の回転 ⇒ 足を飛ばす という順番に力が伝わっていくので、ゆっくりやっていると蹴りが届く頃には、相手はどこかに避難してしまいます。

できるだけ、手の振りを速くすることが、蹴りを速くするポイントです。

 

ブアカーオ選手のミドルキックを参考にしてみて下さい。

蹴りを速くしたい人、蹴りの威力を増したい人は、手の振りのスピードが、蹴りのスピードに比例するというつもりで、蹴りを練習しましょう。

 

まったく余談ですが、腹筋運動をする時、図1のように、足を固定させて体を起こすような運動は、腹筋よりも腸腰筋を鍛えることになります。

もちろん、あえて腸腰筋を鍛える目的で、この運動をするのであれば、大正解です。

腸腰筋は、体を動かすために、とても大切な筋肉なので、充分に鍛錬して下さい。

【図1】
復帰運動ではない

腹筋を鍛えたいのであれば、体を起こさない方が効果的です。

図2のように、体を丸めて、自分のヘソを見る感じで行って下さい。

【図2】
復帰運動