人の顔を殴るという行為

「キックボクシングのような打撃系格闘技は初めてです。」

そう言って、練習に初参加してくれる人の中には、2通りあります。

 

格闘技が初めてだと言いながら、喧嘩慣れしているのか、最初から思い切りパンチを当てられる人。

OKファイトにも練習に来てくれるF君。

最初に合った時に、スパーリングをしてみたいというので、「軽くね」と言って、スパーリングをしてみました。

F君はまったく初心者だと言いながら、こちらのガードの隙間から、パンチをねじ込んできて、初日にマウスピースを飛ばされたことを覚えています。

こういう選手は、試合に出ても最初から強いですね。

 

逆に人の顔を殴るという行為に良心が痛むのか、スパーリングをしても、なかなか顔を殴ることが出来ない人もいます。

こういう人は、スパーリングで相手の顔に少しパンチが当たっただけで、びっくりして、「あ、すみません」と謝ってしまいます。

「ガツンと当ててもいいんだよ。」と言っても、なかなかそうは行きません。

なので、シャドーやミットをすると、かなり綺麗なフォームで強烈なパンチを打つのに、スパーリングになると、当たらない距離から恐る恐るパンチを出すことしか出来ません。

これは、もう慣れるしか無いのですが、一番いいのは一度試合に出ることでしょう。

試合に出て、思い切り殴り合いをしてみると、今までの躊躇が嘘のように、しっかりパンチを当てることができるようになります。

 

 

昨日のOKファイトサークルで、熱心に毎回練習に来てくれるT君と最後にスパーリングをやりました。

昨日のT君は、目がいつもとは違っていて、上達したことをアピールするような、真剣な眼差しで向かってきました。

体力もつき、とても鋭いパンチを出すようになったな~と嬉しくなりました。

それでも、やはりパンチを当てることが怖いのか、こちらが動かなくてもギリギリ当たらない距離でしかパンチを出せないようです。

一度、OKファイトサークルの練習中に、同じくらいのレベルの選手と練習試合をさせるのもいいかもしれません。

 

戸田の立技研究会に来る人たちのように、人の顔を殴ることが、三度の飯より大好きで、相手の顔をボコボコに殴り、鼻血を出させてニヤリとするような性格破綻者にはなって欲しくありませんが、T君には、しっかり顔面にパンチを当てられるようになってほしいものです。

あっ、ちなみに私も戸田の立技研究会の常連です(笑)