効く攻撃、倒せる攻撃とは何でしょうか?
同じパンチ力でも、KOの多い選手と少ない選手がいます。
ガツガツとパンチで攻めているのに、結局、効かせる前に自分がスタミナ切れで、ヘロヘロになっている選手をよく見かけます。
反対に、パンチの数は少ないけれど、きっちり倒してKOで勝つ選手もいます。
倒せる選手は、なぜ倒せるのか。
そんなことを考えてみましょう。
倒すときのパターンは、大きく分けて3つあると思います。
1.強力なパンチ力
サンドバッグと筋トレで、ガードの上からでも、相手の脳味噌を揺さぶることができるほど強力なパンチ力を身につければ、KOの確率はぐんと上がります。
とにかくパンチが強い選手。
プロのキックボクサーにも豪腕とか爆腕などと呼ばれている選手がいますよね。
彼らのパンチは、とにかく人並み外れて強烈です。
しかし、パンチ力は、ある程度以上になると、才能でも有るような気がします。
どんなに練習しても、あれほどのパンチ力を身につけられる選手は、多くありません。
2.カウンター
カウンターのタイミングを察知する能力に長けている選手は、KO率が高くなります。
自分のパンチ力にそれ程の自信がなくても、カウンターで打てば、威力はぐっと上がります。
カウンターが打てるということは、相手のパンチが見えるということです。
つまり、ディフェンス技術が高くないと、カウンターのタイミングを取ることはできません。
相手の視線、呼吸、スタンス、肩の動き・・・
そういう細かいところからデータを取り込むことのできる洞察力を磨くには、数多くのスパーリングをして、勘を養うことが大切です。
3・見えない角度からの攻撃
相手の死角の外から飛んでくるフック。
相手の顎の下から急上昇してくるハイキック。
そんな技を得意としている選手は、倒して勝つことも多いです。
「何のための攻撃か【目眩まし(めくらまし)】」でも書きました。
相手の視線を遮ること。
相手の死角から攻撃すること。
相手の視線をコントロールすること。
常にその3つを意識しているかどうかが、KO率に大きく関係してきます。
ハードパンチャーという称号は、実はパンチ力の強い選手に与えられるものではないのです。
上の3つのいずれかを得意とし、結果としてKOで勝つ選手がハードパンチャーと呼ばれるのです。
だから、もしも、あなたがパンチ力に自信を持てなくても、ハードパンチャーと呼ばれることは可能です。