ミラーニューロンという言葉を聞いたことがありますか?
ミラーニューロン(英: Mirror neuron)は霊長類などの高等動物の脳内で、自ら行動するときと、他の個体が行動するのを見ている状態の、両方で活動電位を発生させる神経細胞である。他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように”鏡”のような反応をすることから名付けられた。他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っていると考えられている。このようなニューロンは、マカクザルで直接観察され、ヒトやいくつかの鳥類においてその存在が信じられている。ヒトにおいては、前運動野と下頭頂葉においてミラーニューロンと一致した脳の活動が観測されている。
Wikipedia より
つまり、人がある動作をした時、それを見る人の脳内を調べると、実際に動作をしている人と同じ部位が反応しているということです。
赤ちゃんがお母さんの真似をするのも、ミラーニューロンが関係しているのでしょうね。
キックボクシングにおいても、ミラーニューロンは関係してきます。
その選手の動きを見て、どこのジムの選手かが分かったりすることってありませんか?
練習生は、指導者や周りの選手の動きに似てきます。
蹴り方やパンチの打ち方などは、周りにいる人の動きに似るのですね。
これは、初心者には特に顕著に表れます。
どんなジムで、誰と一緒に練習をするのかは、とても大切です。
そういう意味では、憧れの選手のジムに入って、その選手を間近に見ながら練習をするというのは、とても効果的な選択なのかもしれません。
試合に出るような選手にも、ミラーニューロンは関係してきます。
いつも同じ環境で、同じメンバーでしか練習していなければ、自分の中の技術を高めることしかできません。
いろいろな人と練習することで、面白いと思った選手の動きをじっくり観察して、自分の中に取り入れることができれば、戦い方のバリエーションを増やすことができます。
昨日は、墨田区総合体育館で行われた格闘技術交流会に参加してきました。
レベルの高い選手が多く、初めて拳を交える相手とのスパーリングは、新しい技術を身につける大きなチャンスです。
こんなときには、相手の動きを100%引き出すようなスパーリングをしてみましょう。
相手の動きを引き出すスパーリングとは、自分の攻撃を少し控えるということもありますが、そればかりではありません。
トリーッキな動きを交えてみたり、強めのローを入れてみたり、不必要に間合いを詰めてみたりして、相手の感情を揺さぶる方法を考えます。
感情が揺さぶられれば、ブレーキがゆるんで、蹴りの強さが増したり、パンチのスピードが上がったりして、自分にとってはいい練習になります。
反対に、自分ではどんなときに感情が揺れるのかを冷静に自己観察するのも面白いですね。
顔にパンチを貰った時なのか、強いミドルを蹴られた時なのか、組まれてから投げられると感情が揺れるのか。
自分の感情が揺れるポイントが分かれば、試合の時などにも感情的にならず、冷静に自分をコントロールできるようになるのではないでしょうか?